本年度は北海道武蔵女子大学の開学という新たな門出の年であり、その母体である北海道武蔵女子短期大学との二大学体制が始まるという北海道武蔵女子学園にとって歴史的な年となります。
本学は、1967年の建学当初からの教育目標である「すぐれた知性、清純な気品、実践への意欲を兼ね備えた教養豊かな現代女性を養成すること」を背景に、少人数制による緊密なコミュニケーションを通じた社会人としての基礎力養成と、一般教養を重視した教育を行ってきました。
一クラス数人から10数人のゼミナールなど、学生と教員が密に交流する環境と、職員も含めた大学全体における日常的な細やかなコミュニケーションを通じて、社会人としての基礎的能力が培われます。また、文学、歴史、心理学などの幅広い学問を学び、人間や社会について深く考える力が養われていきます。こうした本学の教育は、企業や官庁に高く評価していただき、「就職の武蔵」と呼ばれるような伝統を築いてきました。
一方、世界では、コロナ禍、ロシアのウクライナ侵攻、地球規模の気候変動など想定外の大変化が起こっており、社会は不確実性の度合いを増しています。したがって正しい情報を見分け、仕事や生活で適切な判断ができる力を養成することがますます重要になっています。また急速に進化するICTやAIを使いこなすことも今後の社会人には必要になってきます。
こうした社会のニーズに応えて本学の教育も課題解決型学習(PBL)を積極的に展開したり、情報分野の知識を分かり易く学べる科目を増やしたりするなど進化を続けています。
教育内容は年々進化していますが、少人数教育で人間的交流を大切にする本学の基本的な教育姿勢は不変です。高校生の皆さん、先輩たちが「『知・情・意』を兼ね備えた教養豊かな現代女性」を目指して勉学や課外活動に打ち込んでいる本学のキャンパスを是非一度訪れてみてください。
北海道武蔵女子大学・北海道武蔵女子短期大学
学長 町野和夫