“学旅(まなたび)”が未来をつくる ―齋藤ゼミが朱鞠内宿泊研修で見つけた観光のカタチ | 北海道武蔵女子大学・短期大学公式サイト “学旅(まなたび)”が未来をつくる ―齋藤ゼミが朱鞠内宿泊研修で見つけた観光のカタチ – 北海道武蔵女子大学・短期大学公式サイト
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“学旅(まなたび)”が未来をつくる ―齋藤ゼミが朱鞠内宿泊研修で見つけた観光のカタチ

― 幌加内町朱鞠内にて観光の可能性を学ぶ ―

北海道武蔵女子短期大学・齋藤ゼミナールでは、「魅力的な観光プランとは何か」「観光において“あえての不便”は有用か」「アクティビティは観光においてどのような価値を持つか」といったテーマについて、体験的に学ぶことを目的とし、幌加内町朱鞠内のふれあいの家「まどか」にて1泊2日の宿泊研修を実施いたしました。

本研修は、今後の観光プラン立案に向けたヒントやアイディアを得ることを主眼に置き、現地での体験を通して、観光資源や地域文化の理解を深める機会となりました。

雨天にも関わらず充実した2日間

研修当日はあいにくの雨となりましたが、学生たちは多くの貴重な体験を通して観光の多様な側面を学ぶことができました。

体験内容は、うどんの手打ち体験に始まり、「笹の墓標 強制労働博物館」の見学による歴史学習、政和アートFesの鑑賞による地域文化への理解の深化、そして実際に漁業に携わる「エビ漁体験」など、多岐にわたりました。

また、天然アロマオイルスプレーの製作やソフトクリーム、ピザの調理体験を通して、観光における“参加型アクティビティ”の重要性を実感することができました。こうした活動を通じて、単なる観光地の見学にとどまらない、「体験を通じた学び」の意義を再認識する貴重な機会となりました。

制約の中の”滞在型観光”の本質に触れて

今回の宿泊研修では、現地に宿泊し、地域の方々との交流や自然、文化、産業に直接触れることによって、「滞在型観光」における体験要素の重要性を身をもって学ぶことができました。

また、自然環境の中での不便さや想定外の天候といった“制約”が、時に観光体験の魅力や記憶の深さを高める可能性があることについても、実体験を通じて考察する機会となりました。

研修に参加した学生からは、食に関する体験や地域の歴史に触れたことによる多くの気づきが寄せられました。

「うどん作りでは、生地の扱いの繊細さや水加減の重要性を実感し、食の奥深さを学びました。朱鞠内湖の強制労働の歴史に触れ、重い事実を知るとともに、過去に対する反省の大切さを感じました。アロマスプレー作りでは自然の香りの力や効能に驚き、漁船体験やアートフェスの鑑賞など多彩な活動を通して地域の魅力を体感しました。雨天でも仲間と楽しく学び、多くの貴重な思い出を得ることができました。」

「朱鞠内湖が1928年~1943年にかけて建設されたダムによって生まれた人造湖で、その湛水面積は約2,373ヘクタール、東京ディズニーランド30個分にも相当する広さを持つことを知り、その人工的な自然の規模と景観の迫力に強い印象を受けました。 強制労働の歴史に関する「笹の墓標強制労働博物館」の展示からは、戦時中の過酷な労働の話や、家族が亡くなったことを長く知らされなかったというような傷ましいエピソードを聞き、歴史を忘れず、知ることの責任の重さを感じました。
人との交流や共同作業を通じて、普段は話さない人とも班になって、その人の意外な一面を発見できたのも、大きな学びと喜びでした。」

「朱鞠内での研修は、土地の特徴を活かした体験型のアクティビティが多く、楽しみながら地域の歴史や自然について学ぶことができる有意義な時間となりました。特に朱鞠内湖の歴史については知らなかったことが多く、実際に手を動かしながら学べたことで、より深い理解につながったと感じています。また、普段あまり話す機会のなかった人と同じ班になり、その人の意外な一面を知ることができたのも、とても貴重な経験でした。」

「一年前の新入生研修では、まだ友達も少なく、不安や孤独を感じる場面もありましたが、今回は仲の良い仲間と一緒に参加できたことで、最初から最後まで楽しく過ごすことができました。夜にみんなでわいわい過ごした時間や、美味しいごはん、あいにくの雨も含めて、すべてが大切な思い出です。大学生活も終わりに近づく中で、こうした“青春っぽい”体験ができて、本当に良かったです。」

普段訪れることの少ない地域に足を運んだことで、現地でしか得られない学びや感動を経験できたとし、「フィールドワークの重要性」や「実地体験による学びの深さ」を強く感じたとの感想が述べられました。

研修を通じて地域の魅力を再発見するとともに、ゼミメンバーとの交流も深まり、学びとともに思い出深い2日間となったことがうかがえます。

次なるステップへ ― 各自の観光プラン作成へ

本研修の成果として、学生一人ひとりが「2泊3日のマイクロツーリズム・プラン」の立案に向けた具体的なテーマや課題意識を持つに至りました。観光地の持つ“潜在的な魅力”をいかに引き出すか、どのような体験が訪問者の心に残るのかといった視点を得たことで、今後の観光プラン作成においてより実践的なアプローチが期待されます。

北海道という土地が持つ多様な魅力を再発見するとともに、それらをどのように観光資源として活用していくか。齋藤ゼミナールでは、今後も地域と連携したフィールドワークを通じて、持続可能な観光のあり方について深く探求してまいります。

北海道武蔵女子短期大学
齋藤 貴之 教授

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