「日常」に眠る歴史と物語を掘り起こす
10月26日(日)、フィールドワークの一環として、道内各地から骨董品店が集まる「骨董青空市」、通称「豊平神社骨董市」(豊平神社境内)を訪れました。
このフィールドワークの目的は、単なる観光スポットではない、「今もなお暮らしの中に生きる地域の定期市」の魅力を深く観察し、人とモノ、そして歴史が織りなす「隠れた物語」をキュレーターの視点で発掘することです。
今回のミッションは、一期一会の「物語」を探せ。
参加学生は、「店舗を巡り、各自お気に入りの一品・オススメの一品を探し、お店の方からその品物やお店の歴史についてお話を伺う」という課題に取り組みました。
約30年前から地域で愛されてきたこの骨董市に集う「人」と「もの」を観察し、聞き取りを行うことで、学生たちは、最初は慣れない骨董市での聞き取りに緊張しながらも、出店者の方々の温かい優しさに触れ、深い話を聞くことができました。
「少し緊張しましたが、骨董市の方々が声を掛けてくださって、質問をいろいろすることができたので、骨董市の方々の優しさに救われました。」
「全然、お店の人に話しかけることができなかったのですが、とりあえず挨拶をしてみたら、お店の方々がたくさん話しかけてきてくれて、たくさん話を聞くことができました。」
出店者の方々が「懐かしいものや、初めてのものを見て楽しんでもらうのが一番」という思いを持っていることを知り、骨董市が単なる売買の場ではなく、人と人の温かい交流と地域コミュニティの絆を育む場であることを体験的に学びました。
行く前は「古い壺や布」といったイメージを持っていた学生たちですが、実際にはポスター、ピンバッジ、レコード、昔の日用品など、幅広い年代が楽しめる身近なものが多く並んでいることに驚くとともに、骨董品それぞれに詰まった「何かしらの歴史と作られた想い」に触れることで、表面的な情報で物事を決めつけない「深掘りの視点」も学びました。
また、学生たちは、自らの趣味や関心と骨董品が結びつく「運命的な出会い」を体験し、その魅力を発信することの重要性に気づきました。
「とても良い経験だったと感じています。プライベートでも訪れたいほど興味深いし、面白かったです。他者の好きも自分の好きになるかもしれない、と考えたら、つながりは必要不可欠だと思いました。」
「好きな特撮に出ている懐中時計がとても気になり、こういうものに出会えるのも骨董市の魅力なんだなと感じました。その時の一期一会を楽しみたいと思います。」
この経験から、骨董市が持つ「お宝探しのような楽しさ」や、身近な地域の中に「珍しいものが見られるチャンス」が眠っていることを発見しました。これは、地域のイベントを「観光資源」として利活用し、骨董市を起点とした新たな観光プランを考える貴重な機会となりました。
北海道という土地が持つ多様な魅力を再発見するとともに、それらをどのように観光資源として活用していくか。
齋藤ゼミナールでは、今後も地域と連携したフィールドワークを通じて、地元の人たちも楽しむことができる持続可能な地域観光のあり方について探求していきます。
北海道武蔵女子短期大学
齋藤 貴之 教授
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